投稿

2026の投稿を表示しています

161円の正体③ ── 為替レートの裏側にある、世界経済の慢性疾患 ──

⑦:コロナという急性疾患が来た日 話はここで、一気に現代に戻る。 ブレトンウッズから始まった長い歴史の話が、2020年という一点に収束してくる。 財政出動の動機は正しかった 「まずコロナで財政出動したという動きは問題ないと思うんですけど、その量が大きすぎたんでしょうか? もともと困っている人がいるから、それを助けたいために財政出動したんでしょ?」 動機は正しかったらしい。 アメリカがやったこと: 国民に直接給付(1人最大$1,400 × 複数回) 失業給付を大幅増額 企業への給付金(PPP融資) 合計:約5兆ドル規模 困っている人を助けるという動機は、正しかったという。 どこで設計が狂ったか 3つのミスが重なったらしい。 ① 量が経済の穴より大きすぎた コロナで失われたGDP:約2兆ドル 財政出動の規模:約5兆ドル ↓ 穴の2.5倍のお金を撒いた ② タイミングのずれ 給付金が届いた時には 経済が既に回復し始めていた ↓ 需要が戻った経済に さらにお金が注入された ③ 供給側を無視した お金を撒いて需要を作った ↓ でもサプライチェーンはまだ壊れたまま ↓ 需要 > 供給で物価が爆発 ただし「量が大きすぎた」は後から言える話らしい。 コロナ初期は「どこまで経済が壊れるか」誰にもわからなかった。最悪のシナリオに備えて大きく打った。結果として過剰になったという。 リーマンショックの時に「小さすぎた」と批判された経験が、今度は「大きすぎた」につながった皮肉もあるらしい。 何が起きたか、順番に 「消費が過熱した結果、何が起きたんですか? 買い占めですか? それとも実際には生活に困っていない人たちが、金融資産を増やそうとお金儲けに走ってしまったの?」 全部起きたらしい。でも順番と規模が重要だという。 第一波:生活必需品の買い占め コロナ初期の恐怖 ↓ トイレットペーパー・食料品・消毒液 ↓ 心理的パニック。比較的短期間で収束 第二波:耐久財への需要爆発 家にいる時間が増える ↓ PC・家電・家具・車が爆発的に売れる ↓ でも工場はコロナで止まっている ↓ 供給が追いつかない → 価格が上がる 第三波:資産への流入 給付金が生活に困っていない層にも届く ↓ 株・仮想通貨・不動産に流入 ↓ 資産価格が異常に上昇 ↓ 2021年のSPAC・NFTブームはここ そして最大のイン...

161円の正体② ── 為替レートの裏側にある、世界経済の慢性疾患 ──

  ④:161円はなぜ130円に戻らないのか 「実質為替レートは130円くらいなのに、なぜこんなに円安なのか? 答えは出てる?」 出ているらしい。ただし「一つの答え」ではなく、 複数の構造が重なった結果 だという。 実質為替レートという概念 購買力平価ベースで130円前後というのは、概ね妥当な感覚らしい。ビッグマック指数や購買力平価ベースでも「円は歴史的に割安」というのはコンセンサスになっているという。 では なぜ市場レートがそこに収束しないのか。 構造的な理由① 金利差が支配的になった 本来、為替は貿易・経常収支で動くはずだったらしい。でも2022年以降は 日米金利差がほぼ全てを説明する 状態になったという。 円キャリートレードという仕組みがある。 日本でほぼゼロ金利で借りる ↓ ドル資産に投じて5%取る ↓ 金利差だけで儲かる これが巨大なポジションになっていて、円安を維持する圧力になっているらしい。 構造的な理由② 日本の経常収支の変化 かつての「貿易黒字→円買い圧力」が弱まったらしい。 エネルギー輸入増(円安でさらに悪化) 日本企業が海外生産に移行 → 輸出しても円に戻さない デジタル赤字(Google・Netflix等への支払いがドル建て)が拡大 円を買い戻す構造的な力が弱くなったという。 構造的な理由③ 家計・企業の円離れ NISAでオルカンやS&P500への資金流出が加速しているらしい。日本国内からドル資産への需要が構造的に増えているという。 そしてここで、少し居心地の悪い話が出てきた。 NISAでオルカンを積み立てているすべての人が、構造的には円安の一因になっているらしい。 個人として合理的な行動が、集合すると円安圧力になる。誰も悪くないのに、そうなる。 では「なぜ130円に収束しないか」の本質 実質レートへの収束が起きるには: 日本のインフレ継続(実質レートの調整) 金利差縮小(FRB利下げ+日銀利上げ) キャリートレードの巻き戻し このどれもが「一瞬で起きる」のではなく、 「ゆっくり、あるいは突然崩壊する」という非線形な動き方をする らしい。 2024年8月のキャリー巻き戻しがその予告編だったという。あの時、一瞬で円相場が大きく動いた。 ニュースが読め...

161円の正体① ── 為替レートの裏側にある、世界経済の慢性疾患 ──

別に経済の専門家ではないです。 ただ単に、 日本国民の一人として、 家族の資産を守るものとして、 子供たちが出ていくであろう社会を考えるものとして、 為替「161円」の意味が理解できなかったので、 AI に知らないことを尋ねた、 ある一日の思考の記録でです。